ハリオが新しいコーヒースケールを出しました。
その名も「Coffee Scale POLARIS」(ポラリス)です。
ハリオは、コーヒー通の中で知らない人はいないであろう「V60ドリップスケール」という名機を世に送り出しました。
「V60ドリップスケール」があるのに、新作を出す必要があるの?
と思うかもしれませんが、「V60ドリップスケール」の登場以来、一番の売りでもあったタイマー計測機能を持ったスケールが同業他社からも多数量産されています。
そういった中で、スケール界の先頭を走ってきたハリオが、スケール界に新たな正解を導き出そうとして生まれたのがこのポラリスになります。
ポラリスは通常のスケールとは少しアプローチの異なる尖った性能をしていますが、その機能を紐解くと、実に理にかなった素晴らしいデザイン設計がされていることに驚きます。
今回は、そんなポラリスの6つの特徴を紹介します。
※本記事はアフィリエイトプログラム(Amazonアソシエイト含む)を使用しています。
※商品画像は HARIO 株式会社様より使用許諾を得ています。
目次
ポラリス(POLARIS)ってどういう意味?
ポラリスとは、日本語で「北極星」を意味する言葉です。
北極星は、古くから迷ったときの道しるべとして、人類の大きな目印として利用されてきました。
そして、このコーヒースケール ポラリスは、名前の意味が示す通り、ハンドドリップする人の道しるべとなるような機能が詰まっています。
コーヒースケール ポラリスの6つの特徴
コーヒースケール ポラリスが、ユーザーにとって、どんな道しるべとなるのでしょうか。
ここではポラリスの6つの特徴を解説します。
ややこしい比率の計算が不要
ポラリスにはコーヒーの粉と湯量の比率を設定できる機能があります。
コーヒー粉を1とした時に、湯量がどれくらい必要なのか?
あらかじめその比率を設定しておけば、めんどくさい計算をすることなく瞬時に湯量を表示してくれます。
また、この比率は0.5刻みで調節できるので、自分の中のベストな比率を追究する楽しさも持ち合わせています。
進捗がパーセントで分かる
ポラリスでは、お湯を注いでいくと湯量とは別に進捗状況がパーセント表示されます。
これによって、例えば360mlのお湯を5投に分けて入れようと思ったときに、
「360÷5=72だから、、、2回目は144mlで、3回目はええっと、、、、」
という非常にややこしい計算をしなくてもよくなります。
5回なら20%、40%、60%、80%、100%と入れるだけなので、とても簡単です。
ハンドドリップ時は手元に集中したいので、このような煩わしい計算で手元が狂うことがなくなります。
ポラリスモードとクラシックモードの切り替え可能
ポラリスには、ポラリスモードとクラシックモードの2種類があり自由に切り替えが可能です。
ポラリスモードでは、比率の計算から、進捗の%表示機能があり、クラシックモードでは、通常のコーヒースケールとしてのシンプルな機能が使えます。
どちらの機能も、ドリップ開始からのタイマーを計測する機能があります。
音声ミュート機能が分かりやすい
ポラリスは、ボタンがなく表示画面をタッチすることで操作をする仕様になっており、標準ではタッチするたび「ピッ!」と選択音が鳴ります。
この音が自分の生活に合わないという方も中にはいます。
ポラリスではそのような要望にも応え、裏面にミュート機能の物理ボタンが搭載されています。
そこまで頻繁に変える設定ではないので、裏面に物理ボタンがあるのはデザインを損なわないので良いと思います。
物理ボタンであることも、一目見てどちらの設定なのかが分かりやすく、デザインとユーザーのことを両立した設計と言えるでしょう。
あえて乾電池なのが実はいい
ポラリスの電源は単三乾電池3本で動作します。
昨今は、コーヒースケールも各社、様々な機能を持ったものが出ており、中には繰り返し充電できるリチウムイオン電池を搭載したスケールもあります。
もちろん充電できることは大きなメリットですが、コーヒースケールという使用用途を考えた時に果たしてそれはメリットなのかという疑問が残ります。
充電式には実は以下のようなデメリットがあります。
充電式スケールのデメリット
- 使いたいと思ったときに充電が切れていたら使えない
- 使用していなくても電力を少しずつ消耗するため、意外と充電が必要で面倒
- 充電のためのケーブルが増えて邪魔になる
乾電池なら電池が切れても、新しいものに変えればすぐに使用できます。
しかも、スケールに使う電力は微々たるものなので、そこまで頻繁に交換する必要もありません。
白、ホワイトカラーがある
なんだそんなことか!と思うかもしれませんが、他社や海外メーカーなどで出ているスケールを見ればわかりますが、ほとんどが黒を基調としたデザインです。
意外とコーヒースケールの白ってないんです。
家庭によっては黒々とした家電が、キッチンの景観を損なうので家電は白がいい!というご家庭もあると思います。
でも、そんなかゆいところにも手が届くのがハリオ、さすがです。
ハリオはコーヒー器具だけでなく様々なキッチン用品も扱っていることから、このようなカラーラインナップを提供されたのではないかと思います。
POLARIS(ポラリス)の使い方
ここでは、ポラリスモードの使い方の手順を解説します。
ポラリスモードの使い方の手順
- 右下「on / off tare」ボタンで電源を入れる
- 左下「time mode」ボタンの長押しでポラリスモードとクラシックモードの切り替えが可能
- ポラリスモードにします。(左上に比率が表示されている方がポラリスモード)
- サーバー、ドリッパー、ペーパーをポラリスの上に置く
- 右下「on / off tare」 ボタンで、値を「0」にし、入れたい分だけコーヒー粉をセット
- 左上の比率を元に、自動的に右上に必要な湯量が表示される
- この時に比率を変えたければ左右にある「+/-」ボタンで比率が変えられる
※リアルタイムで湯量も再計算される - 比率が決まれば、左下「time mode」ボタンを押す
- タイマー表示の「0:00」が点滅すれば準備完了
- お湯を注げば自動でタイマーが作動する
- 真ん中上の表示のパーセント表示を見ながら狙った回数と時間通りにハンドドリップ
- 100%になれば「ピピッ!」と音が鳴る
最近のスケールには、サーバーをスケールからはずすと自動でタイマーが止まる機能が付いているものが多いですが、ポラリスでは自動では止まりません。
一見不便なように思いますが、実はこれにはメリットがあって、プロやコーヒー好きの人の中には、途中でドリッパーを揺らして中の粉を攪拌させる人がいます。
そのような人にとっては、むしろタイマーが止まらない方が都合が良いのです。
そもそも抽出終了後にタイマーが止まってなかったとしても、抽出は終わっているわけですから、あまり味に影響が出たりするわけでもないので、むしろこれは機能として理にかなっていると言えるでしょう。
仮に止めたい場合は、左下「time mode」ボタンを押せば、手動でタイマーを一時停止することができます。
V60ドリップスケールと何が違うの?
ハリオには、ポラリスが出る前から「V60ドリップスケール」という、コーヒー愛好家の中では知らない人はいない名機を持っていました。
では、ポラリスと「V60ドリップスケール」には、いったいどんな性能差があるのでしょうか?
こちらで分かりやすい性能比較表を作りました。
機能 | V60ドリップスケール | ポラリス |
カラー | 黒のみ | 黒と白 |
サイズ | 幅120×奥行190×高29mm | 幅127×奥行165×高28mm |
重さ | 約700g | 約500g |
メーカー価格 | ¥7,700 (税込) | ¥8,800 (税込) |
自動タイマー | 〇 | 〇 |
比率の設定 | × | 〇 |
進捗%表示 | × | 〇 |
計量範囲 | 2~2000g | 0.1~2000g |
最小表示 | 2~200g:0.1g 200g~500g:0.5g 500g~2000g:1g | 0.1~300g:0.1g 300g~1000g:0.5g 1000g~2000g:1g |
電源 | 単四電池×2本 | 単三電池×3本 |
価格が1000円ほど高いだけで、ポラリスの方が軽くて、機能も豊富で、最小計量表示も細かく精度が高いです。
今からスケールを買う人は、間違いなくポラリスをおすすめします。
POLARIS(ポラリス)はこんな人におすすめ!
ハリオの「Cofee Scale POLARIS」が、どんな人におススメできるのかまとめました。
これからスケールを買おうと思う人
これからコーヒーをもっと趣味として楽しみたいという人にこのポラリスはピッタリだと思います。
面倒な計算が必要なく、ハンドドリップの手先の技術の方に集中することができるため、ハンドドリップの練習にもなります。
もちろん、もっと味の追求をしたいと思った時にも、ポラリスの比率の計算機能が役に立ちます。
粉や湯量を計算しベストな味を追究している人
自分はコーヒー通で、日々味の研究をしているという人にもこのポラリスはきっと役に立ちます。
左右にある「+/-」ボタンを押すことで、直感的にいろんな比率をその場で試すことができるという点は、他のスケールにはない機能です。
コーヒーは美味しいコーヒーを飲むことも一つのゴールですが、そこにたどり着くまでのプロセスを楽しむことも非常に大切なことだと思います。
ポラリスは探求心を持つ人の味方です。
単純なスケールとしても使いたい人
ポラリスはクラシックモードに切り替えることで、通常のスケールとしても使用できます。
最大計量範囲は2kgなので、料理の調味料くらいのものなら余裕で量ることが可能です。
母は料理に、父はコーヒーに、というように1台2役として、ポラリスはキッチンの強い味方になります。