デカフェ(カフェインレス)は体に悪いって本当?薬品抽出の危険性と日本の安全基準を解説!

コーヒー知識

デカフェ(カフェインレス)は体に悪いって本当?薬品抽出の危険性と日本の安全基準を解説!

「デカフェ(カフェインレスコーヒー)って、実は薬品を使っていて体に悪いんじゃ……?」

そんな不安から、大好きなコーヒーを諦めていませんか?

ネットで「危険」「体に悪い」といった言葉を目にすると、不安を感じてしまうことがあります。

しかし、正しい情報を紐解けば、その不安は解消されます。

この記事では、コーヒーインストラクターの知見からデカフェの「安全な抽出法の仕組み」や「おすすめ商品」を解説します。

また、安全性や法律に関わる部分は、私の主観ではなく、全日本コーヒー公正取引協議会や、厚生労働省、内閣府といった公的機関から出されている「正しい情報」を元に、客観的な事実を整理しました。

デカフェの危険性を気にしている方の参考になればと思います。

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【この記事の執筆・監修者】

全日本コーヒー商工組合連合会認定
コーヒーインストラクター2級
koyo(こーよー) 

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【結論】日本で市販されているデカフェは安全です

「デカフェは体に悪い」という不安を抱えている方も多いですが、結論から言うと、現在、日本のスーパーやカフェなどで一般的に販売されているデカフェ(カフェインレスコーヒー)は、健康への害を心配する必要はありません

なぜそう言い切れるのか、その大きな理由は以下の3点に集約されます。

  • 「デカフェ=危険」の噂は、海外の一部で行われている「薬品抽出法」が原因です。
    詳細は「なぜデカフェは体に悪いという噂があるの?」のセクションで解説しますが、かつて海外で主流だった化学薬品(有機溶媒)を用いる製法が、日本に不安として伝わっているのが現状です。
  • 日本には、安全性の低い豆を流通させない「法律の壁」があります。
    厚生労働省が定める食品衛生法に基づき、健康被害の恐れがある薬品を使用したデカフェ豆の輸入や販売は、厳しく規制されているからです。
    (参考:全日本コーヒー公正取引協議会「C F T ニュース&息抜き(2025年11月発行)」
    (参考:e-gov法令検索 「食品衛生法」
  • 現在の主流は、薬品を一切使わない「水」や「炭酸ガス」による製法です。
    日本国内で手にするデカフェのほぼすべてが、薬品残留のリスクが物理的にゼロである安全な製法で作られています。
    (参考:全日本コーヒー協会「カフェインレスの製造方法」

つまり、「日本国内の基準をクリアして販売されているもの」を選んでいる限り、デカフェの安全性に疑いを持つ必要はありません。

ここからは、なぜこれほどまでに「体に悪い」という噂が根強いのか、その正体である海外の製法から解説していきます。

なぜ「デカフェは体に悪い・危険」という噂があるの?  

「デカフェ(カフェインレスコーヒー)」と聞くと、「薬品を使って無理やりカフェインを抜いているから体に悪い」というイメージを持つ方が一定数いらっしゃいます。

なぜこのような不安な噂が広まったのか、その正体は海外の一部で行われている「抽出方法」にあります。

噂の元凶は海外の「薬品(有機溶媒)を使った抽出法」

デカフェには、大きく分けて3つの製法があります。

「水」「二酸化炭素」、そして化学薬品(有機溶媒)を用いた抽出法です。

かつては世界的に薬品を用いる方法が主流だった時期があり、その頃のネガティブな情報が日本にも伝わったことが「デカフェ=危険」というイメージの始まりです。
(参考:全日本コーヒー協会「カフェインレスの製造方法」

海外では現在も一部で薬品抽出が行われています。

特にアメリカなどの海外市場では、低コストで効率的な「有機溶媒(直接溶剤法)」が認められていますが、日本の「食品衛生法」の基準では、こうした化学溶剤を用いたカフェイン除去は原則として許可されていません。

発がん性が懸念された「ジクロロメタン(塩化メチレン)」

特に危険視されているのが「ジクロロメタン」です。

工業用の洗浄剤や剥離剤などにも使われる強力な化学薬品で、高濃度での摂取による健康被害や発がん性の懸念が指摘されています。

これが「デカフェは体に悪い」という噂の具体的な根拠となっています。

日本では「食品添加物」として認められていません。

内閣府の食品安全委員会が公開しているハザード概要シートによると、ジクロロメタン(塩化メチレン)は「わが国では認可されていないが、海外ではコーヒーからのカフェイン除去等の食品抽出剤としての用途が報告されている。」と明記されています。

このように、「薬品を使っていて危ない」という情報は事実ですが、それはあくまで「日本以外の国でのルールの話」なのです。

日本のデカフェが安全だと言える理由【公的機関の基準】  

デカフェの安全性と抽出法の違いを比較した図解。海外の薬品抽出と日本の安全な製法(水・二酸化炭素抽出)の対比。

「日本だから安心」というのは、決してイメージだけではありません。

私たちの手元に届くまでに、国によっていくつかの安全チェックが行われています。

「認可されていない薬品」は一切使えません。


日本の「食品衛生法」では、安全性が確認され、国が指定した添加物以外を食品に使用することを厳しく禁じています。

海外の一部で使用される抽出薬品(ジクロロメタン等)は日本では認可されていないため、国内で製造・販売することは不可能です。

内閣府の公的資料にも「日本では未認可」と明記されています。


内閣府 食品安全委員会の「ハザード概要シート」という公式文書には、デカフェに使われる薬品について「わが国では認可されていない」とはっきり書かれています。

これが「日本のデカフェは安全」と言える最大の法的根拠です。

検疫所による「水際対策」が行われています。


海外から輸入されるデカフェ豆は、厚生労働省の「検疫所」で厳格なモニタリング検査を受けます。

日本の法律に適合しない製法の豆が、私たちの目に触れる市場に出回ることはまずありません。

「カフェイン90%以上除去」という厳しい表示ルールがあります。


単に「カフェインが少ない」だけではデカフェとは呼べません。

「コーヒーの表示に関する公正競争規約」により、カフェインを90%以上取り除いたものだけが「デカフェ」「カフェインレス」と名乗れるよう、消費者の安心が守られています。

コーヒーインストラクターが解説!安全で美味しいデカフェの製法

「薬品を使わずにどうやってカフェインを抜くの?」という疑問にお答えします。

現在、日本で流通しているデカフェの主流は、化学薬品に頼らないクリーンで高度な技術によるものです。

1. 水抽出法(スイスウォータープロセスなど):水でカフェインを抜く製法

「水」と「活性炭フィルター」だけでカフェインを除去する方法です。

化学薬品を一切使わず、コーヒー豆を水に浸して成分を溶かし出し、特殊なフィルターでカフェインだけを取り除く物理的な方法です。

水以外の物質が豆に触れないため、化学的な残留リスクがありません。

香りや味の成分が抜けやすい特徴があります。

(参考:全日本コーヒー協会「カフェインレスの製造方法」

2.超臨界二酸化炭素抽出法:天然のガスで風味を残す製法

二酸化炭素(炭酸ガス)に圧力をかけて抽出する方法です。

特定の温度と圧力を加えた「二酸化炭素」が、カフェインだけを溶かし出す、現在最も高度な技術の一つです。

コーヒーの美味しさを最もキープできる製法で、豆へのダメージが少なく、香りや味わいの成分をしっかり残したままカフェインだけを除去できる特徴があります。

(参考:全日本コーヒー協会「カフェインレスの製造方法」

安全で美味しいおすすめのデカフェコーヒー豆2選

私がレビューしてきた数あるデカフェ(カフェインレス)の中でも、特に美味しかったものを紹介します。

マウントハーゲン 「オーガニック フェアトレード カフェインレス」

マウントハーゲンは、天然の二酸化炭素を使用してカフェインを抽出する「超臨界二酸化炭素抽出法」を採用しています。

この製法は、豆に無理な負荷をかけずにカフェインだけを溶かし出す最新の技術です。

輸入代理店の製品紹介ページでも明記されている通り、カフェイン残留率を0.3%以下(99.7%カット)まで抑えながら、コーヒー豆本来の芳醇な香りと深いコクを維持できるのが特徴です。

インスタントコーヒーとは思えないクオリティの高さは世界的に認められており、オーガニック認証やフェアトレード認証も受けているため、品質と安全性の両面でこれ以上の選択肢はありません。

手軽に本格的な一杯を楽しみたい方にとって、間違いなく選択肢に入ってくるデカフェと言えるでしょう。

より詳細な味の比較や特徴については、こちらの「マウントハーゲンのインスタント比較!カフェインレス版と通常版の味の違い」で詳しく解説しています。

マウントハーゲンのパッケージに「CO2使用の自然なカフェイン除去法」と記載あり。
商品の蓋にも記載あります。

無印良品「オーガニックコーヒー カフェインレス」

身近で購入できる安心感と確かな品質で人気なのが、無印良品のカフェインレスです。

こちらは化学薬品を一切使用せず、水のみでカフェインを抽出する「スイスウォーター法」で作られています。
(※無印良品の公式FAQページでも記載されています。)

また、カフェインは97%以上カットしており、ホンジュラス産の有機アラビカ豆を100%使用しています。

甘みとコクがあり、適度な酸味で飲みやすくておすすめです。

こちらの詳細については、「無印良品のカフェインレスコーヒー オーガニック 飲んでみたレビュー」にまとめています。

デカフェ(カフェインレス)を飲むメリット  

デカフェを取り入れることで、安全面以外にも以下のようなメリットを享受できます。

  • 睡眠の質を落とさず夜でも楽しめる:覚醒作用を気にせず、寝る前でも本格的な香りと味でリラックスできます。
  • 妊娠中・授乳中の方でも安心:赤ちゃんへの影響を抑えながら、安全にコーヒーライフを継続できる心強い味方です。
  • 胃腸への負担を和らげる:カフェインによる胃への刺激が少ないため、体調が優れない時でも安心して口にできます。

【注意】「いくら飲んでも大丈夫」というわけではありません
日本の基準では、カフェインを90%以上取り除けばデカフェと呼べるため、つまり「デカフェ=ゼロ」ではありません。わずかながらカフェインは残っています。1日に何十杯も飲めば、それなりのカフェイン量になってしまいます。

まとめ:日本のデカフェは安全!製法を確認して美味しい一杯を楽しもう

「デカフェは体に悪い」というかつての噂は、日本においてはもはや過去のものです。

今回解説してきたように、日本で流通するデカフェは厳格な「食品衛生法」によって守られており、健康を害するような薬品が使われた豆が食卓に届くことはありません。

内閣府の公式資料(PDF)が示す通り、海外で使われるような未認可の薬品は、水際でブロックされています。

私たちが手にするのは、水や天然の炭酸ガスといった、口に入れても安全なものだけを使って丁寧にカフェインを除去した豆です。

技術の進歩により、マウントハーゲンや無印良品のコーヒーのように、デカフェであることを忘れてしまうほど美味しい選択肢が日常の中に溢れています。

「なんとなく不安だから」とデカフェを避けていた方も、ぜひこれからは安心して、その豊かな香りとリラックス効果を日々の生活に取り入れてみてください。

以下記事に、インスタントコーヒーのデカフェ(カフェインレス)を飲み比べした記事もあるので、ぜひご参考に!

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