突然ですが、コーヒーの2050年問題って知ってますか?
ここで、ぱっと頭に大まかな概要が浮かんでこないコーヒー好きの方に、今回おすすめのする本があります。
武田 淳さん著の「コーヒー2050問題」です。
この本は、コーヒーの2050年問題を知るのにうってつけの本です。
今、コーヒーの世界が危機にさらされていることに、もっと多くの人が気付いて欲しいと私は思います。
コーヒーは、誰もが楽しめるメジャーな趣味です。
だからこそ、最低限のマナーとして「コーヒーの2050年問題」を知って、少しでも自分が楽しむ趣味の先で何が起こっているのか、知ってみるのも悪くないと思いますよ。
著作権的に本の中身をお見せすることができませんが、実際に私が読んでわかった、この本の魅力を解説していきます。

2025年7月発売の新刊なので、書店でも取り扱いは多いと思います!一度手に取ってみてください!
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目次
コーヒーの2050年問題に正面から向き合った決定本
コーヒーの関連書籍は、今や書店のコーヒーコーナーに行けば、山のように存在します。
豆の品種に関する辞典のような本から、おいしい入れ方を解説したもの、コーヒーの栽培から流通までの流れを解説したものと多種多様です。
その中で、「コーヒーの2050年問題」に触れている本って、実はあまりありません。(2025年8月現在)
触れていたとしても、その本の最後の方に、ちょろっと環境問題というくくりで軽く取り扱う程度です。
そんな中、本書はタイトルに「コーヒー2050問題」と題されている通り、コーヒーの2050年問題がメインで取り扱われた本です。
ここまで、正面から向き合った本は、この本が最初とも言え、また知らない人でも読みやすく分かりやすく、とても丁寧に問題点がまとめられた良書だと感じました。
コーヒーの2050年問題を知りたいなら、まずはこの一冊!というような正に決定版というイメージが、読後の私にはあります。
国ごとに問題点や影響をかき分けていて、わかりやすい


私が、この本を絶賛する理由の一つに、コーヒーの2050年問題が「国ごとに問題点や影響がかき分けられている」点です。
例えば、今日飲むブラジルのコーヒーが、今どうなっているのか気になったら、ブラジルのページをめくればすぐに、どのような環境問題にさらされているかが、すぐに目次から飛んで理解することができます。
自分が毎日飲んでいるコーヒーから、問題点にたどり着ける。
本書が、身近なコーヒーの趣味と、2050年問題を、いとも簡単に結び付けてくれるのです。
自分の日常生活に実は影響を及ぼしているという現実を、肌で理解することが、2050年問題を知る第一歩です。
そのため、国ごとにかき分けられた本書の構成は、とても素晴らしいと感じました。

自分が今日飲んだコーヒーの国の問題点を身近に知れます!
イラスト、現地写真、データ資料も豊富で、読みやすい
〈WORKS〉東京書籍「コーヒー2050年問題」武田淳 著|挿絵イラスト担当しました☕️
— かわな はるの (@haruno_design) July 13, 2025
大学4年間、フェアトレード学生団体「りとるあーす」にてお世話になった武田先生の書籍のお手伝いができて光栄です✨
私が参加していた「カスから生まれるプロジェクト」についても書かれております🍒 pic.twitter.com/9ydypk5HLf
↑ 本書のイラストデザインをした「かわな はるの」さんです!(一部中身も公開されてますのでご参考に!)
環境問題が絡んだ書籍は、とても小難しくて文字ばっかりで読みにくそうなイメージがあると思います。
ただ本書は、イラスト、現地写真、またデータ資料なども豊富に掲載されており、読むだけでなく、視覚的にも楽しめる内容になっています。
こういう難しいことを説明するときは、間口を広く取っておくことがとても重要です。
多くの人に知ってもらわなければ、コーヒーの2050年問題は解決しません。
生産者~消費者まで、コーヒーに関わるすべての人が、この問題に向き合う必要があるのです。
まずは、興味を持ってもらうという点においても、視覚的なアプローチにも配慮が行き届いた本書は、素晴らしいと感じました。

読者や本が苦手な人でも、読みやすい構成になってます!
私たちのコーヒーは「貧困リスクを背負った生産者」によって成り立っている
この本で、コーヒーの2050年問題の各国の問題点や、新しい栽培地域、アラビカ以外の代替品種の模索など、問題点から現状の解決策まで流れに沿って理解することができます。
そんな中で、私が本書で一番印象に残ったことは、「生産者がいつ貧困になるかわからないリスクを抱えている」という著者の言葉です。
気候変動によって、コーヒーが不作になるエリアが増えており、「コーヒー農家は儲からない」というイメージが徐々に浸透しています。
今いるコーヒー農家さんは、そのようなリスクをある程度認識したうえで、今もなおコーヒー生産に従事されています。
その方たちを支えないで、このコーヒー文化が豊かになる未来はありません。
まずは、自分にできること、何でもいいです。
私は「フェアトレード認証の豆を積極的に買う」、これを日常に取り入れました。
フェアトレード豆を買うことは、コーヒー農家を支えることにつながり、これもコーヒーの2050年問題解決への一歩です。
今からでも遅くはありません。コーヒーに関わる全ての人がシアワセになる第一歩をこの本から始めてみませんか?