「悪魔の取り分」という言葉を聞いたことがありますか?
「悪魔の取り分」とは、ウイスキー樽に残って樽に染み込んだ、どうやっても取ることが出来ない分という意味の業界用語です。
逆に、熟成中に蒸発した水分やアルコール分のいい香りのことを「天使の取り分」と言われています。
今回レビューするのは、そのウイスキー樽の「悪魔の取り分」を使って熟成させた特別なコーヒー豆、つまり悪魔からのお返し「DEVIL's GIFT」です。
アサヒ飲料さんの商品で、毎月、月末締めでしか注文発送されないこの貴重なコーヒー豆を、このウイスキー大好きな私が堪能したいと思います。
アサヒ「WHISKY BARREL AGED DEVIL's GIFT」



WHISKY BARREL AGED DEVIL's GIFTは、コロンビアの豆が使われています。
付属の冊子には、コクのあるコロンビアと、フルーティーで深みのあるモルト樽を選んだことが書かれていました。
そしてこの商品、実は熟成期間の長さによって「Short」「Long」の2種類があります。
私自身ウイスキーが好きなのでどうせならと今回は「Long」を購入しました。
豆を見てみると、深煎りです。
そしてウイスキー樽に熟成していたせいか、コーヒー油分とはまた違うネットリした感覚がありました。
ただ香り自体は、深煎り焙煎の香りが強いせいか、そこまでウイスキーが全面に出てる感じはありませんでした。
近年、インフューズドコーヒーと言ってワインや乳酸菌などと発酵させたコーヒーが世界的に流行していますが、これもその一種と言えるでしょう。

豆の詳細情報
エリア:コロンビア
熟成期間:Long モルトウイスキー樽による熟成
製造所:齋藤コーヒー株式会社
飲んでみた感想、レビュー


まず、口にして感じたのは芳醇なコクと香りです。
これは、本来のコロンビアの深煎りが持っていた性質だろうと思います。
口当たりも少しトローンとしており、コーヒー油分を感じます。
そして肝心のウイスキー成分ですが、これはウイスキーが好きな方なら分かると思いますが、スコッチなどでよくある少しけむたいスモーキーな風味が見事に出ているように感じました。
そして、ウイスキー樽のウッディな風味もよく分かります。
この商品、アルコール成分はないと説明はあるのですが、このコロンビアの芳醇なコクと、スモーキーなウイスキー由来の香りによって、一杯飲み終わると、少しほろ酔い気分になってしまいました(笑)
これは、何かチョコのようなお菓子をつまみに飲むのもアリかも知れませんね。
ウイスキー好きならとてもおいしく飲めるコーヒーですが、そうでない人はこのスモーキーな煙たさや渋みは、ひょっとしたら苦手な人もいるんじゃないかと思います。
ただアサヒ飲料さんが、このようなコーヒーの新しい価値観を届けてくれる試みは、私としてはとてもウェルカムです。
この商品、発注は月末締めで、月単位でまとめて発送という形なので、月末を逃すとまた一か月先の発送になるので購入時は注意してください。
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レビュー時の抽出方法
豆 20g 中細挽き
お湯 230ml (93度)
ハリオ V60透過ドリッパー
- 30mlで30秒蒸らし
- その後、70ml、110ml、150ml、190ml、230mlと、お湯を注ぐ
- 落とし切る(蒸らし込みで3分程度)