今回は、ONIBUS COFFEEさんのコーヒー豆のレビューをしていきます。
東京でも人気のあるスペシャルティコーヒー屋さんで、このカラフルな幾何学模様のようなコーヒーパッケージを一度は目にしたこともある方も多いんじゃないでしょうか。
私も気になっていて調べてみたんですが、かなりコーヒー農園の環境問題に本格的に取り組まれているコーヒー屋さんだということが、分かりました。
このブログでも「コーヒーの2050年問題」は頻繁に取り上げており、今回はそのようなサステナブル活動を活発に行うコーヒー屋さんを紹介する意味も込めて、コーヒー豆レビューをしていきます!
ONIBUS COFFEE とは?
ONIBUS COFFEEとは、2012年に東京・奥沢で創業したスペシャルティコーヒーの専門店です。
ONIBUS COFFEEさんは、スペシャルティの味の追求だけでなく、サステナビリティとトレーサビリティにもこだわったお店です。
サステナビリティにおいては、ルワンダの肥料不足の解消を狙った「ソイルプロジェクト」、またトレーサビリティにおいては、公式サイトで取引のレポートを公開することで、流通の透明性を高めている、素晴らしいコーヒー屋さんでもあります。
ちなみに、日本のスペシャルティコーヒーの定義には、こんな一文があります。
日本スペシャルティコーヒー協会は、生産国から消費国にいたるコーヒー産業全体の永続的発展に寄与するものとし、スペシャルティコーヒーの要件として、サステナビリティとトレイサビリティの観念は重要なものと考える。
引用(一部抜粋):スペシャルティコーヒーの定義(https://scaj.org/about/specialty-coffee)
サステナビリティとトレイサビリティの観念は重要、とありますね。
以外とスペシャルティコーヒーを謳うコーヒー屋さんでも、このONIBUS COFFEEさんほど、サステナビリティとトレーサビリティの両方にこだわったコーヒー屋さんは珍しいのではないかと思います。
特にトレーサビリティに関して、取引レポートをサイトにおおやけに公開しているお店を、私は他に知りません。
ONIBUS COFFEEが行うサステナブル活動「ソイルプロジェクト」

ONIBUS COFFEEは、ルワンダの農協 Dukunde Kawa と協力し、コーヒーチェリーの果肉部分である「パルプ」を活用した有機堆肥づくりを行う「ソイルプロジェクト」に取り組んでいます。
これは世界的に肥料不足や価格高騰が問題となる中、農家が自分たちで堆肥を生産できる仕組みを整えることで、持続可能なコーヒー栽培を目指すための取り組みです。
堆肥は土壌中の微生物を活性化させ、保水性や水捌けを改善するほか、窒素やリン酸を含む肥料効果も期待されています。
実際に施肥した農地では、コーヒーツリーの葉が健康的になり、収穫量が増えたという声も上がっているようです。
こうして収穫されたコーヒーは「ソイルプロジェクトロット」として完成し、環境にも生産者にもプラスとなる成果を生み出しています。
ONIBUS COFFEEさんのソイルプロジェクトの詳細はコチラ
https://onibuscoffee.com/blogs/news/168_rwandasoilproject
ONIBUS COFFEE「ルワンダ / ミビリマ0904」


今回レビューするのは、その「ルワンダ / ミビリマ0904」のソイルプロジェクトのロットのものになります。
精製所のドゥクンデカワ協同組合は、ルワンダ北部のGakenke郡にあり、ドゥクンデカワとは、ルワンダの言葉で「コーヒー大好き」という意味だそうです。
すごくストレートでステキな名前だと思いませんか!
豆は浅煎りで、ハンドミルの手が途中でグッと止まってしまうほど、固い豆でした。
豆の状態から、ほのかに甘酸っぱい香りが漂っており、この時点ですでにフルーティーな印象が漂ってきます。
豆の詳細情報
生産地: Gakenke, North Province(北部・ガケンケ)
精製所:Dukunde Kawa Musasa Mbilima CWS(ドゥクンデ・カワ・ムササ農協 ミビリマウォッシングステーション)
品種:Bourbon(ブルボン)
精製方法:Fully Washed(フリーウォッシュト)
標高:1,800-2,100m
飲んでみた感想、レビュー


まず飲んで感じたのが、凝縮された酸味です。
オレンジやブドウのようなギュっと詰まった酸味に、後から甘さもしっかり感じられる味でした。
口当たりもよく、抽出液はとてもトロみがあり、甘さが後味の方で長く持続します。
このおかげで、しっかりボディも感じられて、飲みごたえがあるように感じました。
とがった個性はないものの、酸味と甘みが引き立ったジューシーなスペシャルティとして、満足感の高い一杯でした!
このように、スペシャルティコーヒーを取り扱うお店でも、持続可能なサステナブル環境を意識してコーヒー栽培に取り組むコーヒー屋さんはとても素晴らしいと思います。
「美味しくて、環境にもいい。」
これは、2050年問題における答えの一つでもあります。
レビュー時の抽出方法
豆 20g 中細挽き
お湯 230ml (93度)
ハリオ V60透過ドリッパー
- 30mlで30秒蒸らし
- その後、70ml、110ml、150ml、190ml、230mlと、お湯を注ぐ
- 落とし切る(蒸らし込みで3分程度)