コーヒー好きな方にとってカフェインの健康への影響は気になるものです。
一般的にコーヒー1杯を100mlとした場合に含まれるカフェインは約60mgと言われています。
(参考:2011年 食品安全委員会『食品中のカフェイン』)
このカフェイン量は、せん茶や紅茶などの他の飲料と比べると、倍かそれ以上です。
人間は一日の適切なカフェイン摂取量を守らないと、健康への悪影響のリスクがあります。
ただ、一般的に適切な量さえ守っていれば、眠気覚まし、集中力アップ、頭痛やむくみの解消、脂肪燃焼とメリットが多いことも事実です。
この記事では、カフェインの効果や時間、さらには1日に何杯までのコーヒーが適切かを解説します。
また、おすすめのカフェインレスコーヒーや、カフェインが多い缶コーヒーのランキングも紹介しますので参考にしてください。
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目次
コーヒー1杯のカフェイン含有量
コーヒー1杯を100mlとした場合に含まれるカフェインは約60mgです。(参考:2011年 食品安全委員会『食品中のカフェイン』)
ただこのデータは、コーヒー粉10gで熱湯150mlで抽出した場合の値で、おそらくみなさんはもう少しコーヒー粉も抽出量も多いはずです。
それらも踏まえると、実際には70~90mgの量になると思います。(抽出過程など様々な要因により変動)
以下にコーヒーとそれ以外の飲料に含まれるカフェイン量をまとめました。
玉露が突出して多いですが、コーヒーもかなりカフェインが多い飲料だということが分かります。
飲料 | カフェイン(100mlあたり) |
コーヒー | 60 mg |
インスタントコーヒー | 57 mg |
玉露 | 160 mg |
紅茶 | 30 mg |
ウーロン茶・せん茶 | 20 mg |
エナジードリンク眠気覚まし飲料 | 32~300 mg商品によって大きく異なる |
コーヒーに含まれるカフェインの効果
コーヒーに含まれるカフェインには主に以下の4つの効果があります。
一番有名なのは覚醒作用による眠気覚ましになることです。
朝にコーヒーを飲むイメージが強いのは、ここからきていると言えます。
眠気覚まし系の飲料にカフェインが多く含まれているのもこのためです。
また頭痛薬の中にもカフェインが含まれているものがありますが、これはカフェインに血管収縮作用があるためです。
このようにカフェインは生活の中に上手く取り入れることで、健康的な生活を送ることができます。
カフェインの効果が表れる時間と持続時間
コーヒーに含まれるカフェインは、摂取後すぐに血中濃度が上がり、およそ15~30分で効果が出ると言われています。
また、効果の持続時間は4~6時間程度と言われています。
これらは体質によって個人差があるため、おおよその値だと思ってください。
また年齢によっても差があり、一般的に年を取るほど効果が長続きすると言われています。
1日にコーヒー何杯までならOKなの?妊婦は大丈夫?
一般的に、1日に摂取して問題ないコーヒーとカフェイン量の目安は、成人なら1日400mg(およそ5杯)、妊婦なら1日200mg(およそ2杯)です。
これは世界中の保険機関の間でも意見が様々なので下記にまとめておきます。
またカフェインによる作用は、人によるところが大きいのであくまで目安として考えて、自分に合う量を判断する必要があります。
世界各国の保健機関 | 成人 | 妊婦 |
世界保健機関(WHO) | 記載なし | コーヒー3~4杯1日 300mgを超えると健康リスクあり |
欧州食品安全機(EFSA) | 400 mg/日以下 | 200 mg/日以下 |
オーストリア保健・食品安全局(AGES) | 400 mg/日以下 | 200 mg/日以下 |
ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) | 400 mg/日以下 | コーヒー2杯まで |
英国食品基準庁(FSA) | 記載なし | 200 mg/日以下(コーヒーをマグカップで 2杯程度) |
カナダ保健省 | 400 mg/日以下 | 300 mg /日以下(コーヒーをマグカップ約 2杯強) |
オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ) | 210 mg | 記載なし |
ニュージーランド第一次産業省(MPI) | 400 mg/日以下 | 300 mg /日以下 |
カフェイン中毒になるとどうなるの?
カフェイン中毒になると、以下のような様々な健康リスクの可能性があります。
コーヒーに含まれるカフェインは、一日の摂取量の目安が成人で400mgと、多くの保健機関で言及されています。
ただ、カフェインは短時間一度に多量に摂取することでも健康被害のリスクにつながります。
一般的に短時間で200mgまでの摂取なら問題ないとされています。
それ以上は時間を空ける必要があります。
2014年には国内で、20代男性がカフェインが多く含まれるエナジードリンクを多量に摂取して死亡した事件もあります。
ただこれは極端な例です。
カフェインは決められた容量さえ守れば、健康に対するメリットも多く、決して一言で体に悪い物とは言いきれません。
コーヒーゼリーもカフェインって含まれる?
コーヒー好きの中にはコーヒーゼリーを楽しむ人もいると思います。
コーヒーゼリーにももちろんカフェインは含まれます。
なぜなら、コーヒーの液体をそのままゼリー化したもので、成分にそこまで大きな違いはないからです。
これは製品の製法によっても含有量は変わってきます。
下記にいくつかのコーヒーゼリーの含有量をまとめました。
商品名 | カフェイン含有量 |
タニタ食堂監修のコーヒーゼリー ベトナム風 れん乳ソース入り | 1個60gあたり17mg |
竹屋 3連コーヒーゼリー | 1個65gあたり25㎎ |
各社有名メーカーでは表示していないところも多く比較対象が少ないですが、コーヒーゼリー1個あたり、せん茶や紅茶100ml程度のカフェイン量はあるようです。
コーヒーゼリーは子供のおやつとしても親しまれています。
成人に比べて、子供の方がカフェインによる影響は大きいです。
1日一個なら問題ありませんが、朝、昼、晩と食べるのは少し控えた方がいいかもしれません。
カフェイン量の多い缶コーヒーランキング
カフェイン量が多い順に缶コーヒーをランキングにまとめました。
サントリー、キリン、伊藤園、ダイドーと気になる日本の有名メーカーを対象に比較してみました。
多いからどうだ、少ないからこうだ、という意味はなく、一つの指標として参考にしてください。
順位 | 商品名 | カフェイン量(100mlあたり) |
1 | キリン ファイア 挽きたて微糖 | 84 mg |
2 | ダイドーブレンドオリジナル | 82 mg |
3 | 伊藤園 TULLY’S COFFEE BARISTA’S ESPRESSO | 79 mg |
4 | キリン ファイア 直火ブレンド | 78 mg |
5 | ダイドーブレンド 微糖 コーヒーラボ 世界一のバリスタ監修 | 81 mg |
※2025年1月時点の缶コーヒーメーカー(ダイドー、サントリー、キリン、伊藤園)を比較
※カフェイン量は当時HPに記載されたもので変動の可能性あり
コーヒーのカフェインと上手く付き合う方法
コーヒーのカフェインは、摂取量や摂取時間によって、健康の味方になったり敵になったりもします。
ここでは、コーヒーのカフェインと上手く付き合っていく方法を解説します。
朝や集中したい時にコーヒーを飲む
コーヒーに含まれるカフェインの覚醒作用は、作業効率に上手く利用することができます。
たとえば、朝の寝起きのボケっとした脳に刺激を与えて、午前中から高いパフォーマンスで活動することが可能です。
また、昼ご飯のあとなど、強い眠気が襲ってくる時間に集中したい場合に、コーヒーを一杯飲むことで集中力を持続させることができます。
作業効率を高めるお供として、気軽にカフェインを摂取できるコーヒーは便利です。
夜コーヒーを飲まない
カフェインと上手く付き合うには、夜にコーヒーを飲まないことも大切です。
コーヒーに含まれるカフェインの効果は、摂取後4~6時間程度持続します。
寝る前に飲んでしまうと、覚醒作用により寝つきが悪くなり不眠症の原因になります。
仮に23時に寝るとしたら、効果が6時間持続すると仮定すると、17時以降はコーヒーを飲むのを控えたほうがいいということになります。
カフェインレスコーヒーもおすすめ
カフェインレスコーヒーは、カフェイン含有量がごく少量です。
そのため夜も気にせずコーヒーを飲みたい方や、1日のコーヒー摂取量が多く気になる方には、とっておきのコーヒーと言えます。
デカフェやノンカフェインとの違いは?
カフェインレスコーヒーを調べると、「カフェインレス」の他に「デカフェ」「ノンカフェイン」といった表記のものも見つかると思います。
一見これらは言い方が違うだけで同じような意味に思えるかもしれませんが、それぞれの意味は少し違います。
以下の表に意味の違いをまとめました。
カフェインレス | カフェインを90%以上除去したコーヒーに表記可能 |
デカフェ | カフェインレスと同様にカフェインを除去したものだが、明確な値が決められていない |
ノンカフェイン | カフェインを一切含まないもの |
おすすめのカフェインレスコーヒー
市販で売られているおすすめのカフェインレスコーヒーを紹介します。
無印良品のオーガニックのカフェインレスコーヒーです。
これは私が実際に飲んでみて、本当においしかったのでレビュー記事にもしました。
深煎りだったんですが、まるで深煎りとは思えない甘さとコク深い味わいで、口当たりもよく最高のカフェインレスコーヒーだと思います。
無印良品さんなので、比較的全国どこでも入手しやすいのもポイントです。
豆、粉、ドリップパックといろんな形態で売ってるので、自分の生活に合うものを選びましょう。
ヘビーユースするならぜひ、こちらを検討してみることをおすすめします。
コーヒーのカフェインのまとめ
コーヒー好きの方にとって、カフェインの取りすぎには注意したいです。
一般的に、成人なら1日400mg(およそ5杯)、妊婦なら1日200mg(およそ2杯)までの量が目安になります。
過剰摂取さえしなければ、コーヒーに含まれるカフェインは日々の生活を豊かにするものになります。
どうしても、毎日夜に飲みたい人や、多く飲みたい人にとってはカフェインが少ないカフェインレスコーヒーを選ぶことも一つの手段です。
カフェインと上手く付き合って、コーヒーで人生を豊かにしていきましょう。