ペーパーリンスあなたはする?

コーヒー知識

ペーパーリンスした方がいい?する場合としない場合のメリット解説

ペーパードリップにこだわると、はじめにぶつかる壁。

それは、ペーパーリンスをした方がいいのか、それとも、しなくてもいいのかという問題です。

これは聞く人によって、答えが違います。

リンスする派とリンスしない派それぞれで、明確な理由やこだわりの元にそれを全うしているため、余計にこの問題はややこしくなっています。

今回はペーパーリンスの意味やその背景、また味の違いまでを解説します。

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ペーパーリンスとは

ペーパーリンスとは、ペーパードリップをする前にペーパーにお湯を通しておくことです。

「湯通し」という人もいると思います。

ここではリンスの言葉の意味から、リンスをするようになった背景と、コーヒー業界での対立構造にも触れていきます。

リンスの言葉の意味

リンスは英語で「rinse」と書きます。

このリンスという言葉の意味には、「洗い流す」や「すすぐ」といった意味があります。

コーヒーの世界のペーパードリップにおいても、事前にペーパーをすすぐというそのままの意味で使われていることが分かります。

なぜリンスするようになった?

ペーパーリンスをする大きな理由は、ペーパードリップに使う紙のニオイがコーヒーに移るのを防ぐためです。

熱湯でリンスすることで、紙の独特の風味をある程度落とすことができます。

またペーパードリップは、主に茶(無漂白)と白(漂白)の2種類があります。

白は漂白されたペーパーなので紙のニオイはほとんどないと言われていますが、茶は白に比べるとニオイが強く、敏感な人はこのニオイが苦手と感じる人がいます。

コーヒー好きの中でも意見は分かれる

ペーパーリンスをすること自体は、いまやコーヒー業界の中では誰もが知るテクニックの一つです。

ただペーパーリンスは、する派としない派ではっきりと分かれて、いまだにこの論争は続いており、決定的な答えが出ていません。

今はペーパードリップでコーヒーを提供するお店や、コーヒー系Youtuberの動画などで、他人がペーパードリップをする姿を見ることは多くなりました。

私もいろんな人のドリップを見ていますが、プロ、素人問わず、リンスする派としない派がそれぞれ、それなりの数いることが分かっています。

そもそも紙のニオイが消えるなら、やらないよりはやった方がいいという考え方があります。

しかし、リンスしない派の意見には、昔と比べて今は紙の質が良くなったから、ほとんど臭いがないからやる意味がないという意見もあります。

リンスをするメリット

リンスをするメリットは以下の通りです。

リンスをするメリット

  • 紙のニオイ移りが抑えられる
  • 事前にドリッパーやサーバーを温められる
  • ペーパーの密着感が高まり注ぎ始めの精度が上がる

まずは、紙のニオイ移りが抑えられることが最大のメリットです。

あと、これは副次的なメリットですが、リンスをした時のお湯でドリッパーやサーバーを温めることもできます

コーヒーは温度変化に繊細な飲み物です。

特に温度が下がると酸味が強まって本来の旨味や風味が損なわれる可能性があるため、リンスのお湯で事前に器具を温めておくことには大きな意味があります。

そしてリンスには、ドリッパーとペーパーを密着させる効果もあります。

リンスをしていないとペーパーが軽すぎて、コーヒー粉をセットしても浮いてしまい、ドリッパーとペーパーの間にすき間ができます。

この隙間は、ドリップの注ぎ始めの時に注ぎムラができやすく、安定したドリップがしにくくなる時があります。

リンスをすることで密着させれば、そのようなリスクを回避できます。

リンスをしないメリット

リンスをしないメリットは以下の通りです。

リンスをしないメリット

  • 手間が減る
  • 水代、お湯代の節約

このように書くと、なんだそんなことかと思うかもしれません。

ただコーヒーは基本的に毎日、なんなら一生付き合っていくものです。

一生の趣味において、手間や水代の節約になることは、大きなメリットです。

リンスをする時間やコストはわずかだとしても、知らないうちに大きな差となります。

特に紙のニオイに大きな違いを感じないようであれば、思い切ってリンスをしないと決めてしまうことも、全然アリだと思います。

結局味はどうなるの?

一般的に言われているのは、リンスをした場合は味がしっかりと苦みが出て、リンスをしない場合はあっさりとして酸味が強くなるといわれることが多いです。

その理由の一つは、紙へ吸収される成分の差です。

リンスをした場合は、ペーパーに事前にお湯がいきわたっているため、コーヒーの成分がペーパーに吸われにくく、ペーパーの色も茶色くなりにくいです。

つまり、ペーパーに吸われない分、抽出液が濃くなります。

一方リンスをしない場合は、コーヒーの成分が直接ペーパーに吸われていくため、ペーパーも茶色くなります。

こちらは、ペーパーに吸われる分、抽出液が薄くなります。

これが、味の違いの理由のひとつです。

ただ、本当にわずかな違いのため、そこまで気にするほどでもないというのも正直な感想です。

リンスありは紙が白い
リンスあり(紙が白い)
リンスなしは紙が茶色い
リンスなし(紙が茶色い)

またYoutubeでは、詳しく液体を分析して数値で比較している動画もあります。

こちらのひつじ珈琲さんの比較検証動画はとても参考になるので、科学的な根拠から見た味の違いを知りたのであれば、ぜひ一度視聴することをおすすめします。

ペーパーリンスのアシストツール

ペーパーリンスを効率よく行う便利ツールがあります

いろんなメーカーから出ていますが、このようなツールを購入して美しく丁寧にリンスをするのもおすすめです。

リンスをしても、ペーパーとドリッパーがキレイに密着しない時があります。

このツールを使えば、キレイにピッタリと密着させることができます。

コーヒーは飲んで初めて楽しむものではありません。

出来るまでのプロセスまでこだわりをもって楽しむことが、自分のコーヒーライフをより豊かにします。

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ペーパーリンスのまとめ 

結局のところ、リンスをするかしないかの論争は、こっちの方がいいという断言はできません。

若干、味の方向性に違いは出ますが、本当にわずかのためそこまでこだわってやるかどうかというレベルでもあります。

ただし、コーヒーを楽しむ工程において、こだわりを捨てるのは不健全です。

自分はこう思うからリンスをしている!リンスをしない!と、人に説明できるくらいのこだわりを持って楽しむことが、この問題の本当の解決ではないのかと思います。

他者との違いを認めて共有し合えば、コーヒーはもっとおいしく感じられると思います。

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